境内案内

1.解脱鐘
蓮の花をイメージし、底の部分に六カ所の切り込みが施された釣鐘は、1196年に鋳造され、東大寺の重源和尚から解脱上人に寄進され、当時は当山 般若臺にありました。
その形と、銘文が刻まれていることから、重要文化財に指定されています。

2.笠置寺本堂・正月堂
創建当初は弥勒磨崖仏(みろくまがいぶつ)を礼拝するための礼堂として建立されましたが、何度も消失し、その炎により、弥勒磨崖仏のお姿が消えたと伝えられています。
本来の正月堂は、752年頃に実忠によって建立。第1回の観音悔過の法要が行われ、東大寺「お水取り」の発祥の地とされています。
現在のものは、1957年に改修されたものです。

3.弥勒磨崖仏
正月堂を背にすると、前には右から「弥勒」「文殊」「薬師」と呼ばれる三つの巨石が並んでいます。「弥勒磨崖仏」は笠置寺の御本尊で、高さ15mの壁面には、弥勒菩薩立像が刻まれていました。弥勒菩薩は、お釈迦さまの滅後、56億7千万年の未来にこの世に現れ、仏教を再興する仏といわれています。この仏は「天人の作」といわれ664年の作と伝えられています。

4.伝虚空蔵磨崖仏
12mの岩肌に刻まれた9mの仏さま。
その作成年代は、弥勒磨崖仏と同時期とも、平安時代とも伝えられています。
周囲に建造物がなかったため、元弘の戦乱の炎からも守られ、今日もそのお姿を拝むことができます。

5.ゆるぎ石
元弘の戦乱。笠置山を取り囲む鎌倉幕府方に対し、武器によって応戦していた天皇方でしたが、続く戦いの中、武器だけでなく、下から攻める敵方に岩を落として応戦したと伝えられています。
「ゆるぎ石」はその名残で、不安定なため、端を押すとゴトゴトと揺れるので、この名が付きました。

6.後醍醐天皇行在所
笠置山の頂上に「後醍醐天皇行在所(ごだいごてんのうあんざいしょ)が作られています。
京の都を追われ、奈良、和束も安住の地でなかった後醍醐天皇は、この地に三種の神器とともに行幸され、この地が南朝の皇居となりました。
後醍醐天皇は、この地で「うかりける 身を秋風にさそわれて 思わぬ山のもみじを見る」と詠まれました。

7.雲海
谷間を流れる木津川。
紅葉の季節から早春にかけて、放射冷却で冷え、風が穏やかな朝に谷間に立ちこめる川霧は雲海となります。
笠置山から見下ろす、朝日を受けて変わりゆく姿は、仙人にでもなったような気持ちにさせてくれます。

8.もみじ公園の紅葉
1410年頃、宝蔵坊跡に植樹されたもみじの木々は、毎年、赤、黄、緑と、錦を織りなす美しい紅葉風景を楽しませてくれます。
紅葉のシーズンは、11月10日頃から月末まで。早朝には、雲海とともに楽しむこともできます。